地震や台風などまさかの事態が起こり、家族も家も無事だったけどライフラインが止まってしまったとします。
電気もガスも水も出ないとなると、まずは懐中電灯やろうそくで灯りを確保し、ラジオで情報を集めます。
備蓄を確認して、行けそうなら念のために食べ物や水を買いに行きます。
そして、ひとまず安心してトイレに行ってから気づくのです。
「トイレ・・・どうしよう。」
私が防災の備えを始めたとき、水や食料はすぐに浮かんだのですが、トイレは盲点でした。
水も出ず、下水も流せないとなるとどうすればいいのか。
人にもよりますが、1日に平均6回はトイレに行くそうです。
それが家族分となると、どうにかなるだろうと放置できる問題ではありません。
トイレの対策について、私が試してみた事をご紹介します。

トイレができないと、さらにパニックになりそうだね・・・
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どういう物があるのか?
どういう物がいいのかわからないので、良いと言われている物を購入してみました。
- 非常用簡易トイレ(ネット購入)
- 携帯用ミニトイレ(100円ショップ)
- 猫砂(ホームセンター)
それぞれ値段も様々です。
それぞれの特徴は?
「排泄物を凝固剤で固めて捨てる」という事は共通です。
パッケージだけでは、すべて同じに見えるので、実際に試してみました。
非常用簡易トイレ
このタイプは、使用する際はまず便器に45~70リットルのごみ袋を別にはっておいて、その上から黒いごみ袋をはるようにした方がいいです。
便器にたまった水があるので、外側が濡れるのを防ぐためです。
色別にしていた方が、新しくごみ袋がはってあるのかが分かりやすいと思います。
緊急時・介護用 非常用簡易トイレ80回セット
- 抗菌、消臭
- 可燃ごみとして出せる
- 10年保存
ネットでは1個当たりが100円前後のものが多い中、こちらは格安でした。私は最安値で探したので、さらにコストを抑えて購入できました。
凝固剤とごみ袋の80セットで、家族2人だと約1週間分です。
日本製なので、抗菌・消臭も安心できそうです。
使用してみた感想
「すばやく固まる」とありますが、徐々に少しだけジェル状に・・・という感じです。
凝固剤1個でも固めてくれはしますが、説明書には「固まりにくい場合は追加して使用してください」とあるので、場合によっては2個~3個使いになりそうです。
付属のごみ袋は黒で中も見えず、見た目の不快感はありませんし、袋を縛ってしばらく置いていましたが臭いもそこまで気になりませんでした。
セットが入った箱も邪魔にならないサイズで、保管もしやすいです。
100円ショップのトイレグッズ
ダイソーやセリアやFLET’Sを回ってみると、ほとんどの100円ショップで災害時に使えそうなトイレグッズを取り扱っています。
100円ショップで数をそろえるとなると割高になりますが、
どのような物かが分かれば、同じタイプをまとめてネットで購入することもできますし、
トイレの備蓄を始める入り口として100円ショップのトイレグッズから始めるのもいいかもしれません。
緊急簡易トイレ-1回分
先に紹介した便器にセットする簡易トイレもありました。こちらはFLET’Sで購入しました。
使用してみた感想
こちらも、ジェル状に固まる感じです。
粉を振った後の固まり具合がとても早く、固まり具合は一番おすすめかもしれません。
付属のごみ袋もしっかりした厚手です。
携帯用ミニトイレ
この携帯用ミニトイレも、FLET’Sで購入しました。
100円ショップでは、凝固剤入りの袋にチャックと受け口が付いてあり、体に密着させて使用するこちらのタイプを取り扱っているお店が多いです。
このタイプのいい点は、人目を気にしない場所さえあればトイレの便座なしで使用できるという点です。
排便には使用できない事が残念です。
使用してみた感想
男性には問題なさそうですが、体にしっかり密着できていなかった場合は流れ出てしまうので、女性は慎重に使用しなければなりません。
使用後は、すぐにジェル状に固めてくれます。
排泄の量が多いとパンパンになって固まり具合もゆるくなり、チャックをきっちりと閉じていないと大惨事です。
ごみ袋とチャックで密閉されるおかげか、臭いが漂うということはありません。
ごみ袋に入れてしまえば一緒ですが、ミニトイレの袋は中の色味が分かるので、
白色よりも色付きのミニトイレの方がまだ不快感が少なく感じました。

100円で購入できるし、どちらもコンパクトで手軽に持っておけるのがいいよね
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猫砂
非常用トイレと同じように便器に大袋と45リットルの黒いごみ袋を張って、排泄した後に猫砂を紙コップ1杯入れて固めて捨てます。
黒のごみ袋も枚数を用意しなければいけません。
「鉱物系・木系・おから系・紙系」と猫砂には色んな種類があって、どれにしたらいいのか迷いますが「燃やせる」という事が一番重要になります。
猫砂を選ぶ際は、燃やせない鉱物系などは選ばない様にしてください。
サノテック-天然素材-おからの猫砂ピーチの香り-7リットル
- 1回あたりが低価格
- 可燃ごみとして出せる
私は今回、消臭力・固まる・燃やせる・流せる・値段が安めと平均して一番よさそうな感じだったおから系を選びました。
ちなみに防災セミナーでは、おすすめは紙系でした。
使用してみた感想
私が思っていた固まるに一番近い感じでした。
ただ、紙コップ1杯では全くと言っていいほど固まらず、2杯入れてやっと固まる感じです。
1回分の凝固力としては一番弱いです。
7ℓの猫砂の場合、コップ1杯約100gで70杯使用できます。
1回のトイレにつき、2~4杯が必要だと考えていた方がよさそうです。
溶けて固める感じで、ごみ袋に包むとずしっとした重さになります。
袋に縛ってしばらく置いておくと、嫌な臭いが漂いました。
猫と人間の排泄物は違うし、猫砂そのものの消臭力は期待できないと思います。
その他
臭いが気になる場合はキッチン用ハイターを1杯ほど垂らせばいいそうですが、防臭袋もおすすめです。
私はBOSおむつが臭わない袋の「ロングタイプ」を買いました。
長細い袋で1回ずつ結んでいくと臭いも閉じ込められ、1袋でおむつだと2~3個まとめて捨てられます。
娘のうんちおむつをこれに捨てて、トイレに1日放置してみましたが臭いが漏れ出すことはなく、感動しました。
非常時のトイレはどちらかというと排尿の事をメインに考えてしまいますが、排便後の臭いや衛生の事を考えると、防臭袋も必要に感じます。
私は便の時だけ防臭袋を使おうと考えています。
どれを選ぶか
タイプとしては、「便器が必要なもの」と「便器が不要」なものになります。
凝固剤の固まり具合では2~3個使用するため、数も多めに備蓄していた方がいいことも分かりました。
なのでトイレの備蓄としては、「非常用簡易トイレタイプ」をネットでまとめ買いして、不足を感じる場合は買い足しするのがおすすめかなと思います。
我が家は不足が心配なので「猫砂」も念のため備蓄していますし、
100円で購入できる「非常用簡易トイレ」や「携帯用ミニトイレ」も、普段のバッグや緊急時の持ち出しリュックにあらかじめ何個か入れています。
もちろん全てそろえる必要はないので、それぞれにあったトイレの備蓄をしていきましょう。
最後に
水道や下水が使えなくなった場合、トイレは流すものではなく燃やすものになるという事を
頭に置いておかなければなりません。
見落としがちな災害時のトイレ事情ですが、使えなくなってから慌てないようにしっかり備えていきましょう。

まさかの事態でも、強く「どうにかなる!」と構えられるようにしていきたいね。
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