各ご家庭のエネルギー源としての供給が減少傾向にあるプロパンガス

そのプロパンガスが東日本大震災や熊本地震で、地震に強いプロパンガスであると証明されました。

なぜ災害に強いと評価されたのか皆さんはご存知でしょうか?

地震に強いと評価された一つの理由に復旧の早さが注目されたからです。

エネルギー源の中で他に都市ガスや電気が存在しますが、いずれもプロパンガスの復旧スピードにはかないませんでした。

熊本地震でのライフライン関係を振り返ってみると、都市ガスは10万5千戸の全戸に供給を停止し、全面復旧は2016年4月30日でした。

電気は、本震で47万戸が停電し、完全復旧は2016年4月27日でした。

そしてプロパンガスは、1万件を超える多くの被害を受けましたが、2016年4月25日には全面復旧しました。

また、プロパンガスが原因と特定された火災などの二次災害が発生していないことも安全性の高さがうかがえます。

では、なぜプロパンガスの復旧が早いのか、詳しくみていきたいと思います。

プロパンガスの安全性については「プロパンガスは安全性や耐久性が高い!地震の防災にも有効!」の記事でまとめておりますので、合わせてご覧ください。

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プロパンガスの供給システム

ガス供給

プロパンガスの復旧が早い理由の一つにプロパンガスの供給システムが関わっていることが挙げられます。

まず、プロパンガス以外のエネルギーの供給システムをみてみますと、電気の場合、発電所でつくられた電気が共有の送電線に送られ、各ご家庭に配電線を伝って送電がなされており、共有している送電線の断線や電柱の損傷が発生した場合は、まず共有箇所を修復しなければ各ご家庭への送電ができません。

都市ガスの場合、ガスを供給している供給所から集合配管を通して各ご家庭へガスが供給されており、埋設されている集合配管の安全性が確認できないと各ご家庭へガスを供給することができません。

このように電気と都市ガスは複数の物件に対して共有している電線や配管が存在するので、まずは共有しているところの点検と復旧が必要であり、その後、一件一件の配電線や配管を点検し復旧にあたるため、それなりに時間がかかってしまいます。

プロパンガスの場合、マンションやアパートのなどの集合住宅では、集合配管が存在しますが、戸建てなどは、ガスボンベから配管を通してガスの供給が個別になされているので、共有している配管がありません。

このように共有している配管がないと、個別に点検をするだけでガスの供給が再開できるので、短時間での復旧が可能なのです。

たいさくんたいさくん

ガス屋さんに点検や修復を依頼したら直ぐに個別に復旧が可能なんだよ!

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プロパンガスの配管

ガス配管

プロパンガスの復旧が早い2つ目の理由にプロパンガスの供給配管が関わっていることが挙げられます。

電気の場合は、各ご家庭へ電気を届けるまでに、発電所から送電線や配電線などによって電気を送るので、配線が非常に長く、また都市ガスの場合でも、ガスの供給所から各ご家庭までの配管が長いので、長ければ長いほど、安全性の点検と修復に時間がかかることになります。

そしてプロパンガスの場合、各ご家庭毎に個別に設置されているガスボンベから末端の消費機器(ガスコンロや給湯器など)までの配管を点検し、必要に応じて修復する流れとなるので、配管の長さは比較的短く、他のご家庭と共有している配管がないため、調査範囲が狭く、短時間での復旧が可能なのです。

仮に配管に損傷が発見された場合でも、個別配管自体の配管長は短いので、修復は早く、短期間での復旧が可能です。

アパートやマンションといった集合住宅ではガスボンベから一部分は集合的配管にガスを流して個別配管でガスを送っているので、集合配管の点検は必要になりますが、アパートもマンションも離れたところにガスボンベが置かれているのではなく、アパートやマンションの区域内に設置されているので集合配管はさほど長くはなく、短時間での検査が可能です。

ここまでのご説明で、個別に配管がなされているプロパンガスの復旧が早い理由がお分かりいただけたかと思います。

また、プロパンガスの配管施工で使用されている配管素材によっても、復旧作業の短縮に繋がっていることが挙げられます。

プロパンガスの配管で主に使われている配管の種類は大きく分けて、硬い硬管と自由に曲げることができるフレキ管の2種類があります。

硬管は硬いので管自体は曲げることができませんので、曲がり角に配管する時は、曲がり角に合わせた接続管が必要になり、ひと手間かかります。

しかし、フレキ管の場合は、配管を自由に曲げることができるので、家の外壁の曲がり角でも接続管の必要はなく、1本のフレキ管で引きまわすことができるので、施工性がよくて、比較的短時間で配管作業が完了します

現在のプロパンガスの配管工事は、フレキ管が主流になりつつあり、長い配管はほとんどフレキ管で施工され、硬管はマイコンメーター周辺のみに使用されています。

このように配管素材によって作業効率も格段と上がっているので、復旧時間の短縮に繋がっています。

まとめ

地震後のプロパンガスの復旧の早さについていかがでしたでしょうか?

ガスと聞くと、都市ガスも含めて復旧は遅いのではないかと思われがちですが、プロパンガスの供給方法や配管によって短時間での復旧が可能であることがお分かりいただけたかと思います。

地震大国、日本に住んでいる以上、いつどこで地震が発生してもおかしくはありません。

これを機に地震への備えとして、プロパンガスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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