災害の多い我が国日本で、災害時に水や電気、そしてガスのライフラインが途絶えた時の対策はどうされていますか?
私もそうでしたが、災害が発生すると人は、あらゆる場面で水を利用していることに気づかされます。
生命を維持するための「飲料水」はもちろんの事、うがいや洗顔、炊事にと、あらゆる場面で水が欠かせず、トイレも水洗が当たり前の時代です。
このような環境で生きている私たちは、災害時にライフラインの一つでも途絶えてしまうと本当に困るのです。
困るという言葉だけではかたずけられる事でもありません。
生きていく上で本当に大切であることを実感させられますし、災害の真っただ中でも絶対に確保しなければならないので、皆必死にライフラインを確保しようと知恵を絞って行動を起こします。
私もライフラインの確保で何度駆けずり回ったことか。
特に断水が発生すると、生活用水と飲料水の両方が途絶えてしまい、水を確保するのがとても大変です。
今回は、ライフラインの中でも一番困ると言っても過言ではない「水」について経験をもとにお伝えしていこうと思います。
また、災害などによる断水から復旧の際に気をつけなければないないことがあるのはご存じでしょうか?
「災害などの断水時、トイレの流し方や注意点は?」の記事にまとめておりますので合わせてご覧ください。

経験談はとても重要なんだよ
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1日あたりの水の必要量は?
災害時の確保に備えて、1人1日あたりどのくらいの水を使用しているのか知っておく必要があります。
そこで生活用水と飲料水に分けて考えていきたいと思います。
ちなみに1日1人あたり平均で、約250ℓの水の量が使用されていると言われています。

1日1人あたり平均20ℓのポリバケツが約13個も必要なんだ
生活用水
ここで言う生活用水は、洗顔に使う水や歯磨きの水、洗物の水、洗濯の水、トイレの水など、料理や飲料で使用する水以外のことを示します。
まず、使用する水の割合で一番使用の多いものが、トイレの水です。
1日に1人あたりが使用する水の量の約30%がトイレと言われています。
トイレの水に続いて、お風呂が約25%、洗濯や洗顔、歯磨きなどその他含めて約25%となっています。
1日あたり使用する水の量の約80%がなんと生活用水にあたるのです。
災害対策で、水と言えば飲料水の確保が真っ先に頭に思い浮かぶのではないでしょうか?
生活用水が約80%を締めていると分かると、生活用水の確保がとても重要であることがわかりますね。
当然ながら個人差や家庭での使い方によって異なりますので、あくまでも参考程度としてください。
飲料水
次に飲料水ですが、1日1人あたり3リットルは必要とされています。
また、炊事では、1日あたり使用する水の量の約20%を使用すると言われています。
生活用水が全体の約80%で炊事が約20%、単純に飲み水として必要な量は全体の割合の極僅かであることがわかります。
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災害時の水の確保
それでは災害時に水の確保が必要となった時、どのようにして確保したらよいのかご紹介していきたいと思います。
井戸水
近年、井戸水は災害時の水の確保として注目されています。
何故ならば、日本の約97%は、水道水が普及しており、暮らしの中の水のほとんどは、水道水に依存しているからなのです。
その依存している水道水が途絶えてしまったらと思うと、井戸水の大切さがお分かりいただけるかと思います。
災害時の体験をお話しすると、自分の住んでいる近隣の一帯が断水となった時に、主に生活用水として使用するための水を確保するために、近所の方で井戸水を使用している方から水を分けていただきました。
井戸水なので、病原菌が含まれている可能性がありますので、あくまでもトイレやお風呂で使用する生活用水に限定して使用することをおすすめします。
普段から井戸水を使用されている家庭で、水質検査を受けていたり、消毒設備が整っている場合であれば飲料としても問題ないでしょう。
湧き水
湧き水も井戸水と同様に、主に生活用水として使用するための水として考えておくと健康被害に結びつくことがありません。
熊本地震の時は、避難所の生活用水として湧き水を使用している地区がありました。
井戸水ですと、汲み取れる水の量に制限がありますので、避難所のように多くの方が生活する場所で必要な生活用水は、湧水地で大量の水を汲むようにしているとのことでした。
もちろん個人宅で使用される場合でも湧き水を有効活用することができます。
湧き水は、病原菌などによる健康被害が懸念されますので、飲料用としては好ましくはないと考えておいた方が無難です。
自治体による応急給水
断水した際に、自治体によって異なりますが、市役所や区役所、公園や学校の校庭などを応急給水の実施場所と定めて、運搬給水車による給水が行われます。
また、消火栓を利用した仮設給水所が設置されたりします。
1度に給水できる量は多くはありませんが、生活用水でも飲料水でも使用できるので安心です。

一番安心だね!
防災対策として給水袋を用意しておくといいですね。
給水袋については種類があり、私が使用してみた感想を別記事に載せてますので防災グッズとして購入する際の参考にして下さい。
⇒災害時の給水に!【給水袋】折りたたみ式2種類を使用してみた感想は?
まとめ
災害時の水の必要量と確保についていかがでしたでしょうか?
熊本地震の時は、多くの方が長期間の断水で、災害時の給水を余儀なくされました。
前もって水の備えを行っていたとしても、断水の期間が長くなれば長くなるほど、ご家庭の貯水量は減る一方で、結果水が足りなくなる事態に陥りかねません。
そのため、普段から災害時の給水方法や給水場所、そしてどのくらいの水の量の確保が必要であるか知っておくといざという時に安心です。
災害発生前の備えも勿論大切ですが、同時に災害時の対策も整理しておきましょう。
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