台風の備えと言えば、どのような備えを思い浮かべますか?

多くの方が真っ先に思い浮かべる備えとは、窓ガラスや瓦の補強であったり、家の周囲の飛ばされやすい物を屋内に入れたり、ライフラインが絶たれたときの非常用品の確認や補充などではないでしょうか?

当然ながらここに述べたことは、すぐにでも備えるべき大切なことですが、もう一歩踏み込んで台風のことを少しでも知ることで、更なる台風の備えにつながっていくことを知っていただきたいと思います。

台風を知ることは、雨風の情報をいち早くキャッチすることができるようになると同時に、自分の危機意識の向上にも繋がっていきます。

また、台風に対する備えのタイミングが分かるようにもなってくるのです。

台風を知ることは、備えを制すると言っても過言ではありません。

台風情報を有効的に活用し、未然に災害を防止したり、軽減するためには台風に関する正しい知識が必要不可欠です。

それでは、台風のことについて勉強していきましょう。

たいさくんたいさくん

台風を知ることは大切だよ!より詳しくなろう!

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台風って何?台風の接近や上陸する時期は?

天気図

まずは、台風とはどのような状況を指して言うのか、また、台風の接近や上陸する時期について知っておきましょう。

台風とは

北西太平洋(赤道より北側で東経180度よりも西の領域の範囲)または南シナ海に存在し、低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17メートル以上のものを「台風」と呼んでいます。

最大風速17メートルの目安とは、樹木全体が揺れたり、風に向かって歩きにくい状態と言われています。

この最大風速が最低ラインとなりますので、台風の風はいかに強いのかが分かっていただけるかと思います。

台風の接近や上陸する時期

台風は、6月から10月頃に日本への接近や上陸が最も多くなります。

この時期の天気には目が離せません。

過去に11月にも台風が上陸した実績があり、1年の半分は台風への動向に注意が必要です。

台風はどうやってできるのか?台風の進路は?

台風メカニズム

台風のできるメカニズムと台風が進む進路について知っておきましょう。

台風のメカニズム

台風は、暖かい海面から上空に巻き上げられた水蒸気が凝結して雲粒になり、雲粒から放出される熱をエネルギーとして勢力を増していきます。

海面水温が高く、洋上を進む台風は、水蒸気の供給が絶えない限り、いつまでも勢力を保ち続け、更には発達していきます。

ちなみに海面水温が26.5℃以上になると、台風は発生しやすくなる条件と言われています。

また一般的に、海面水温が高ければ高いほど、大気中に含まれる水蒸気の量が多くなり、より多くの水蒸気が上空へ運ばれるので、台風の勢力はより強くなると言われています。

台風の発生や発達する目安は、海面水温の高さであることを知っておきましょう。

たいさくんたいさくん

海の温度が関係しているよ!逆に海水温が低いと台風が発生しにくいよ!

台風の進路

夏頃を迎えると、台風は次第に高い緯度に発生するようになり、夏場の太平洋高気圧の縁を回りながら日本に向かって北上する進路を辿ることが多くなります。

7月や8月に発生した台風は、上空の風が弱いので、風に流されずに同じ場所を回ったり、進路が定まらない台風が多く見受けられます。

しかし9月以降になると、上空の風が徐々に強くなるので、台風は風に流されながら、放物線を描くように日本付近を通るようになります。

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台風の風の強さや向きと雨の特性とは?

暴風雨

台風で特に注意しなければならないことは、風と雨の状況です。

自分の住んでいる地は、どの程度風が強いのか、降水量はどの程度なのかを局地的に情報を入手したいものです。

台風の特性を知ることによってご自身でも大まかに予想することができます。

台風の風

台風は、地上付近では上から見て反時計回りに風が吹き込んでいるので、進行方向に向かって台風の右半円は、台風本体の風と台風を移動させる周りの風が同じ方向に吹くので風が強くなります。

逆に台風の左半円は、台風本体の風が台風を移動させる周りの風と逆になり打ち消しあう形になるので、右半円に比べると風速が弱くなります。

台風の右半円は風が強いと覚えておくと、自分が自分が住んでいる地は、台風の右側に当たるのかそうでないかだけで、単純に風の強弱だけでも分かるようになります。

台風の風向き

台風は進路によって風向きが変化していきます。

例えば、台風の中心が自分の住んでいる地点より西側または北側を通過する場合は、その地点の風向きは、東風から南風、そして西風へと時計回りに風向きが変化していきます。

逆に、台風の中心が自分の住んでいる地点より東側や南側を、台風の中心が通過する場合のその地点の風向きは、北風から西風へと反時計回りに変化します。

但し、お住まいの地域の地形特性(丘や崖などにより風がぶつかっている地点)や建物などがあると、必ずしも風向きが法則通りとは限らないので、あくまでも風向きは台風に備える際の大まかな参考として下さい。

台風の雨

台風は風と共に雨を降らせることはご存知のことと思いますが、台風の眼の周囲には積乱雲が引き締めあっており、激しい雨が降っています。

さらに積乱雲の外側600km以内のところには帯状の降雨帯と呼ばれている断続的に激しい雨が降る範囲が広がっています。

また、注意が必要なことは、前線が活発化して大雨を降らせることです。

日本付近に前線(例えば秋雨前線など)が停滞すると、台風が日本から離れたところに位置していても、台風から流れ込む暖かく湿った空気が前線の活動を活発化させ、次第に大雨となることがあります。

台風本体の雨ばかりでなく、前線の活発化による大雨にも注意を払う必要があります。

台風情報の見方や強風域と暴風域

台風情報の入手方法はこちらの記事に詳しく説明しておりますが、気象庁のホームページでは台風に関する情報の見方や暴風域に入る確率など、説明されています。

台風に関して、風の変化傾向やピークの時間帯など、各地域で警戒が必要となる時間帯がより詳しく分かるようになっていますので、一度気象庁のホームページを確認してみましょう。

ポイントのおさらい

  • 台風とは、低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17メートル以上のもの
  • 台風は、6月から10月頃に日本への接近や上陸が多い
  • 台風は、海面水温が26.5℃以上になると発生しやすくなる
  • 台風は、上空の風の吹き方によって、日本付近を通るようになる(8月までは進路が定まらず、9月以降になると、風に流されながら、放物線を描くように日本付近を通るようになる)
  • 台風は、反時計回りに風が吹き込んでいて、右半円側の風が最も強い
  • 台風は、日本から離れていても前線を活発化させて大雨を降らせる
たいさくんたいさくん

ポイントを抑えておくと安心だね!

まとめ

台風について勉強してきましたが、いかがでしたでしょうか。

既に知っていたこともあれば、はじめて知り得た事もあったのではないかと思います。

台風を知ることは、自分の身を守ることに繋がっていくことであり、台風の知識があるのと無いのとでは、台風対策に影響を及ぼしかねないと言っても過言ではありません。

また、ご家族で台風に関する知識を共有しておくと、家族間で議論することができるようになるのと同時に、より災害に対しての危機意識が高まって、今まで気が付かなかった対策ができるようになることもあるのです。

台風対策として最低限必要な非常用品と日頃から出来る備えについてはこちらの記事で確認できますので、見直しと共に最悪の事態を想定し、日頃より意識しておく事が大切です。

ここに挙げた台風に関する知識は、ごく一部に過ぎません。

台風に関して更に詳しくなることで、対策も万全に近づいていくことでしょう。

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